2007-05-01から1ヶ月間の記事一覧

宮沢賢治

ここ2、3日で『風の男 白洲次郎』という本を読んだ。ケンブリッジに学び、政財界に知遇あるも一貫して官職、政治への道を拒み、戦中は百姓をやり、戦後吉田茂首相に請われ日本国憲法の制定に日米間を奔走した。プリンシプルを尊ぶ紳士……。 最近徳とか倫理…

エネルギーと食糧

以下2月ごろに書いたもの…… 暖冬で冬の野菜出荷が全国的に前倒しになり、春の端境期、需要の穴埋めが難しいそうだ。これを埋めるに手っ取り早いのはその時期に出荷のある地域から広く買い付けること。 一方、地球規模で買い付け先を模索しつくしたのが穀物…

新潟ではなく長野に行った時立ち寄った黒姫の道の駅で見つけた「とんがらしグッズ」。品名は雷。おっと久しぶりに新手に出会えたと購入。もう2週間もたつが、よく使っている。容器の裏面を見ると、かの有名な“かんずり”をつくっている会社が開発した商品の…

農民芸術概論綱要

いつも石川県でどでかい有機農業をやっていると聞く、井村辰二郎さんという方のblogを見ている。このまえ突然このテーマが載っていて、不意を衝かれたというか、ハッとさせられた。改めて読み返すと、その輝きは変わらない。モノづくりをする、つくり手に立…

自民党の新憲法草案

国民投票法が可決されたのだった。朝まで生テレビで憲法を論じていた。田原総一郎は、安部総理大臣を「前代未聞、歴代の総理で 初めて改憲を打ち出したばかりか、次の選挙で改憲を争点にすると言っている。これはあのタカ派の中曽根さんすらやらなかったこと…

標準以上

『千年は働いてきました』の続きになってしまうが、この本で印象に残ったことは色々あった。このうち「標準以上」ということについて。 書評に書いたがとにかく現代社会は標準が多すぎる。人は定められた条件を充たすことを目標にせざるを得なくなっているし…

井上竹細工店…井上栄一さん

入口ののれんをくぐって店に入ると、おお昔の記憶が蘇る。5年前とまったく同じレイアウト、所狭しと井上さん手作りのザルが並ぶ。そしてご本人も、同じ場所に座り、同じように竹細工のシゴトをしていた。 久しぶりに来た。話しかけたいと思ったがこの日は土…

千年働いてきました

やっとBM協会機関紙『aqua』の書評が書けた……*********************** 日本は“老舗”の製造業が際立って多い国だそうだ。海外、とりわけアジアに詳しい著者は華僑、印僑に代表される“商人のアジア”との対照から、日本を“職人のアジア”…

井上竹細工店…井上栄一さん

ここが今回の旅でぜひとも訪れたいと思っていた店だ。 井上竹細工店。戸隠の蕎麦に使うザルは特徴がある。ふつうは目が直線、スクエアに編むが、戸隠蕎麦では螺旋状に編む。最初ここを訪れたとき、店主の井上さんに聞いた話では、戸隠のザルは近隣の戸隠山な…

ゆたかや

ここも前に入った店。タクシーの運転手さんに、おいしいお店知ってますかと聞いて入った覚えがある。俺たちいつもここで食べてるけどねぇ、とこのテはご存知セオリーで、アタリが多いというが、ゆたかやさんもアタリだった。で今回も入った。

そばの実

翌日はシゴトも早々に切り上げ、昨日にも増して爽やかな道を長野駅に向け一直線、なはずもなく、やや迂回し、意気揚々と飯綱黒姫を抜け戸隠へと向かう。心当たりのお店に行くのだ。この日は何も予定がないので、通り道で蕎麦屋3軒は入ろうと、まず1軒目が…

信濃町ふじさと

やっとだ。この2、3年、蕎麦に縁がうすく、今回さみずに来たので、行き帰りに3件まわることができた。蕎麦は何と言っても信州。それも県北がうまい。この地域の蕎麦を知り惚れ込んだのは、かれこれ10年も前だろうか、豪雪地帯で有名な秋山郷を訪れた頃。…

ルー語変換って

どうも笑ってしまった。とあるblogに「ルー語変換」とあり、?と思い、何か新しいweb用語なのではないかとはてな検索し、知ってしまった。知ってる人は知ってるだろうので説明は省く。 ルー語変換は2パターン選べる。テキストデータやhtmlデータを走査し、…

ワンデイシェフ……さみずの山下和子さんその3

さてその和子さんがやりたいこと。それはワンデイシェフという、今各地で小さな広がりを見せている取り組みにインスパイアされているとのことだ。って何かというと…… 「誰もが自分の色で輝ける社会の創出」を理念として、レストランの運営を通して「食」に関…

農村女性民主主義……山下和子さんその2

K子さんがめざすのは、さみず村の女性たちが気軽に集まれて、生き方に誇りと喜びを取り戻す、自前の、ゆるやかな、でも少しずつ広がっていくコミュニティなのかなと思う。和子さんは、少しずつ広がっていく、その過程をプロデュースする楽しみを温め、実行…

EU市民とヨーロッパ人

最近考えることが、移動ということだ。何が移動するかというと、土地・人・モノ・カネ・情報の5つについてそれぞれ。土地と人は領土と国籍だから国家の根幹で、この移動は明確な制約がある。情報といえば国家機密とかを除きほとんど自由、最近ではタダの情…

鉄腕アトム

昨日の夜中、NHKアーカイブで手塚治虫をやっていた。既に手塚治虫は有名人。その手塚さんが、あいかわらず締め切りに追われる3日間の仕事場を追いかけた記録。トレードマークのベレー帽とポロシャツもさることながら、有名人の手塚さんは、自分で絵を描…

さみずの山下和子さん

さみず村の続きだ。昼間に摘花のお手伝いをして、温泉に入って酒をのんで、その日深夜には山下勲さん宅で話しが続いたのだが、中でも和子さんの話を心に留め置きたい…… 和子さんは勲さんと同じ故郷、さみずの幼馴染だ。そして和子さん、農家の出とはいえ、高…

春の林檎畑・さみず

長野から国道を新潟方面に小一時間ほども走り、滋賀高原方面に別れてゆく観光バスを右に見やり、ちょっとした坂を上った途中に、牟礼という駅がある。ここを右折して、すぐだ。それまでの何のことはない風景が一転し、りんごの楽園となって目の前に広がる。 …

交易と言語?

交易も言語も同じだという。 2者の存在を前提とし、原初に概念が共有されていなかった意味で両者は同じだという。 交易においては沈黙の贈与によるファーストコンタクトがなされ、言語においては音素の発声によるファーストコンタクトがなされ、以降連綿と…

今日の備忘log

今日はもう時間が遅く、書く時間なし。で備忘log… 内山節山里紀行、プラトモナスのこと 梅田望夫web進化論 インターネットの「あちら側」と「こちら側」のこと 標準の線引きそれ以上が常識の「作り手の世界」 千年働いてきました読了のこと レヴィストロース…

土ではなく風で、旅で

今日はどこに行ったのではないが、夜更かししてネットを20分ほど旅していた。 グリーンツーリズム、地産地消、農村などのキーワードで検索した結果を、まあ眺めていたのだが、気づいたことがあったので。 どのサイトもだいたいが行政がらみか、そうでなけれ…

自然法爾とコギト・エルゴ・スム

自然法爾の事 「自然(じねん)といふは、「自」はおのづからといふ、行者のはからひ(自力による思慮分別)にあらず、「然」といふは、しからしむといふことばなり。しからしむといふは、行者のはからいにあらず、如来のちかひにてあるがゆゑに法爾といふ。…

プラトモナスという風景

今日、テレビでスペインの画家ホワン・ミロのことをやっていた。見ていて懐かしく重い、押入れの奥の奥にしまいこんであった美術全集を引っ張り出した。重くほこりをかぶった全25巻の表紙それぞれには油絵の具の跡が残り、引越しのたび捨てようかと思っても…

名古屋駅のきしめん

これは書いておこう。JR名古屋駅のきしめんがうまい! 前々から同僚のN君がウマイウマイと言っていて、僕も過去1回だけ食べてその驚きが忘れられずで、シゴト帰りの乗り継ぎで立ち寄れたので…… ポイントの1はだし。あっさりしょうゆ。昆布と鰹節かね?基本…

モクモクファームに寄ってきた〔5〕

記号化された空間 どの農家がどこに住んでいようと、それは消費者には関係ない。関係ない農家が消費者を呼び込もうとすれば必ず、何らかの呼びかけ(自己主張または営業)をしなければならない。せっかく来てくれた人はありがたく、心ばかりのもてなしもする…

モクモクファームに寄ってきた〔4〕

土地を移動させる もくもくに寄り、戻った先での農家(こちらはホンモノの有機農家さんたち)との会話のなかで、新規就農の難しさについて「つくる技術も大事だが心配なのが販売先。まず安定した販売先をみつけるのが難しいんですよね」と自身もIターンで10…

モクモクファームに寄ってきた〔3〕

農家っていったいこれ そこかしこのサインが気になった。レストランの脇に「私たちは農業をしています」。小さな風力発電機の脇に「風さん今日もありがとう」「農村料理の店」「農村カフェ」。駐車場に導く看板にはおどけた文字で「ごめんなさい!もう少しで…

モクモクファームに寄ってきた〔2〕

1日1万人 出店は飲食が9割とお土産。すべてがお金を必要とするので入園料は何だったのかと思い返すと山の上に行くとき入場券をチェックされて、確かに上では子豚さんショーかなんかやってたな……。ということは下だけなら入場料はいらなかった訳で。そうい…

モクモクファームに寄ってきた〔1〕

前々から話は聞いていたし、雑誌などでも取り上げられる有名なところ。三重県伊賀市郊外にあって休日には近隣の家族連れで賑わい、農家が運営する観光施設としては大成功の事例として、農業版ディズニーランド、または観光牧場の拡大農業版のようなイメージ…