森の農場

BM技術協会という生産者の団体で、農業をする若者に向けたセミナーが開催された。そこで向山茂徳さんという方(★)が、若い人たちに向けて話したこと。約1時間。ニワトリを飼い、森の農場を25年間かけてこつこつとデザインしてきた方。何度も聴いている話な…

パプリカ!

今日シゴト先にとても嬉しい届け物があった。パプリカだ。 去年台風にずごーとやられて陽の目を見ることがなかった、まぼろしのパプリカが突然今日届いたんだ。なんていとおしい。なんて立派なパプリカちゃん。明日きっと黒焦げにして食う。えっと、テレビで…

小泉正浩さん

彼の家庭は温かい。父ちゃんは父ちゃんらしく、母ちゃんは母ちゃんらしく、子どもは子どもらしい、のびのびと、すっくり大地に育った有機農業の家庭だと思う。それは父ちゃんの人柄。農業の技術以前に家族を見ればそれがわかる気がする。彼の有機農業がうま…

浦辺誠さんと菜穂子さん

正月明けて7日。実に15年ぶりに浦辺さんちに行った。まだ僕がこの世界に入りたて31才の頃だった、と思うので15年ではなくもっと昔! 春先の新しい企画のための取材で行ったのだが、自分があっけからんと満面笑顔で行動するのかと思ったのだが実は始終緊張し…

水のデザイン……向山茂徳さん

ぼくのシゴト先の生産者向け情報紙『Radix News Letter』の12月末発行号(52号)に、向山茂徳さんという方を紹介した。すばらしい方なのでここでも紹介したい。以下…… 自然に還る畜産農場主の向山茂徳さんは1984年、塩山市から茅ケ岳山腹1000mの地に現在の黒…

岩崎政利さん

この人抜きに有機農業は語れないだろう。長崎は雲仙市吾妻町の岩崎政利さんだ。 先月末、同僚のNちゃんと久しぶりに岩崎さんの畑におじゃました。いつもと同じ畑を見て歩き、少しずつ整備が進んでいる研修小屋で話をし、畑の丘から眼下の諫早湾に降りていき…

茂木健一郎さん

ここ半年マニアックに農家学者もとい脳科学者の茂木健一郎さんのことを気にしていた。先日ネットで偶然茂木さんの講演会があると知り応募、抽選というのでハズレたかなと忘れた頃に当選ハガキが自宅に舞い込み行ってきたのが今日。最前列から2列目真正面。…

木原さんとの約束

今日は僕の47歳の誕生日、奇しくも女房の誕生日でもある。にもかかわらず、神田で元上司、というか僕の大先輩格の木原さんに会って酒をごちそうになってしまった。おいしい酒であった。ガード下の中華屋。名前は失念したが入り口に版画家ai-oのシルクスクリ…

すばらしき高知…新堀川

その新堀川の話を田中さんから聞いた。 昔からある運河(掘)でその周辺は先にも書いた通り多くの歴史の遺産だ。だけでなく、この新堀川には絶滅危惧種を含む多くの生き物たちが暮らす場所でもあった。その新堀川が、県の計画により埋め立てられ道路に鳴って…

すばらしき土佐

シゴトで高知に行かせてもらった。農産の勉強会。その幹事役を務めてくださったのが、高生連の田中さんという人。田中さんには何度かお目にかかったことがあったが、今回はとてもお世話になってしまった。 勉強会が終わっての夕方。ほんの30分だったが、僕を…

山脇義秋さん、紀子さん

川辺から枕崎を通って、あの日9月8日は、やっと目的地の鹿児島県頴娃町の山脇紀子さんのお宅にたどり着いた。紀子さんとは九州の生産者の会議で何度かお会いしていたが、会いに行こう!と思い立ったのは、紀子さんの明るさ。そして紀子さんが、農家として…

甘楽町…新井俊春さん

群馬県の甘楽町に来た。ここは甘楽町有機農業研究会という団体が活動する場所。代表の新井俊春さんにお世話になっている。11月に予定している勉強会の打ち合わせを兼ねて、この団体の野菜の仕入れ担当のJちゃんと一緒に畑も見て回った。新井さんという人は…

山口マオ

昔の友人、山口マオに会いに行った。15年か20年ぶりあたり。彼は絵描き。 大学でいっしょにバンドやったり大学祭で居酒屋やったり、夜の町をほっつき歩いてはヘンなもの拾ったり、僕が美麻村の遊学舎に通い始めたのも彼がきっかけだ。版画を専攻してしばらく…

ワイルドワン 田中和正さん

うん、ワイルドワンって、昔スージークワトロが唄ってた歌のタイトル、たぶん隠語かなんかなんだろうけど、この言葉が浮かんでしまったのだから仕方なし。田中さんのことだ。 前回の続きになるが、田中さんは長崎の出身で、工業高校かなにかの先生をしていた…

田中和正さん

しばらく更新してなかった。が、この人のこと書きたかった。が、実は今週また会いに行くのでまた来週書くことになるのかな… ちにたふぁあーむの田中さんご家族。 最初にお会いしたのはもう5年も前かなと思う。そのときは家がなかった。というか北海道の富良…

布施さんと八列とうきび

やさしい人がいるのだ。布施芳秋さんという。 そんなに多く話す訳ではないが、やさしい人だ。いつも汗をかきかき、陽にやけて真っ黒しかもだいたい無精ひげ。ひょろひょろの風貌で、でもけっこう眼がするどい感じなので、とっかかり身構えてしまう。が、芳秋…

太田順夫さんという人のことだ。

この人は中富良野に住んでいる。有機農業をしている。破顔満面長躯、時にしたたかな農家、時に青年の志の気を感じる、それは不思議な人だ。自分の持っている残りの時間を、あれは自分のためなのだろうか、仲間のためなのだろうか、それとも有機農業運動のた…

ラベンダーの感性

7月末富良野に行った。農産の勉強会ということで、ここで有機農業を進めている農家の方々と色々に交流した。その中でラベンダーの話。岩見沢からやってきた狩野謙二さんという面白い、有機農業で有名な方がいて、富良野でこれも有機農業を進めている太田順…

仲間作り…信太惇吉くん

「僕たち法人作ろうとしてるんですよ」 信太くんがお米の勉強会の前日、お酒を飲みながら話していた。どんな会社と聞くと、大潟村の仲間たちが集まれるような会社。販売もそうだけど、仲間が一緒に農業をやりやすいような…とそのあとは酒にまぎれて詳しく話…

大潟村の風景とこれから…信太惇吉くん

僕が“変わる”と感じたのは、2つの要素が何とはなしに符合したからだ。 そのひとつが大潟村の風景だ。前々回書いたように、ここはもと八郎湖を干拓してできた土地だ。今でもこの土地すなわち大潟村の周囲は水路(昔の湖の残り)に囲まれている。JRの八郎潟駅…

ベジタブルスタイル、志田惇吉くん

前回の続きになる。新しい村、大潟村で、小さい頃から、広い広い干拓地の田んぼを眺め、感じて育った若者たちがいる。彼らを知ったのはここ3年くらい。有機農産物関連のシゴトが長いからか、最初僕は、若くてガンバってるヤツらがいるなぁ程度に彼らを遠く…

大潟…信太惇吉くん

7月初旬、秋田大潟村に行った。米作りをしているグループの田んぼを回る。大潟村は戦後の干拓事業で生まれた新しい村で、もとは八郎湖、八郎潟と呼ばれる湖だったそうだ。面積は琵琶湖に次ぎ2番目、霞ヶ浦より大きかったそうで、日本海に接する汽水湖とし…

育種と農法…岩崎政利さん

岩崎さんのお話6回目…… ■固定種は生命力が強い …農法を含めた固定種の生かし方 それは、こういう伝統的にその地方で受け継がれている在来種、固定種というのは、非常に、生命力が強いということ。それに比べて、今のF1種というのは、見栄えもよくて、大き…

種の旅…岩崎政利さん

岩崎政利さんのお話は続く……■外国の種が根付くこと そういうふうに種というのを考えるときに、種そのもののすごさ、アブラナ科の種って、ものすごく小さいんですよね。その中でカブなんかもっと小さい、そんな小さい種がですよ、自らの一生の中の全てのもの…

門外不出の種…岩崎政利さん

■門外不出の種 私のところに京都で伝統野菜を作っている方からいただいた壬生菜と畑菜があります。その当時私はタキイ種苗の壬生菜と畑菜をつくってたんですが、それがもう本当に揃いが悪くて、彼がたまりかねて「岩崎さん、これだめだよ、そんな壬生菜畑菜…

F1の自家採種…岩崎政利さん

種苗会社はふつう、交配1世代目には親の良い形質ばかりが現れる雑種強勢という性質を利用して販売用の種を生産しているが、これがいわゆるF1品種(交配種)。しかしそのF1から生まれた第2世代の種は形質がばらつき、栽培用には使えないのが常識。そこ…

自家採種を進める…岩崎政利さん

岩崎さんのお話その2。自家採種を進めてきたこれまでを振り返った。 ■広がる自家採種の世界 [最初は不安な自家採種]私たち農民が使っている種というのは、今までほとんどが種苗会社から買って種を蒔くという、それが現状の農家の姿であったとおもいます。い…

在来種は宝捜し…岩崎政利さん

2003年の冬のシゴトで、長崎で自家採種を進めている農家の岩崎政利さんのお話を聞く機会を得た。僕はそのとき、同僚の成田国寛くんと、種は旅するんだよなぁ、とひとつ大きな世界が広がった思い出がある。大切な言葉たちなので、拙くはあるが当時の記録を多…

桑の実

スローフード協会食科学大学の学生研修の2日目だった。この日は本郷からバスに乗り合わせ、高速道路で2〜3時間ほどにある群馬県の旧榛名町、旧倉渕村(両方とも今は合併で高崎市に編入)を訪れた。放牧豚の生産者・清水雅祥さんを学び、くらぶち草の会の…

山下勲さん

しごとで再びさみずへ。どこかというと、長野県上水内郡飯綱町。長野県の北にあって、町村合併の前は三水村といわれていた場所だ。長野駅から新潟に向け北進するJR線で30分ほど。牟礼という駅から東に広がる標高500mほど。黒姫、妙高、斑尾、戸隠の4つの山…