おいしい村をよろしく

2011年はホントにいろいろなことがありました。 311の震災、原発事故では、被災された方のこと、自然の脅威、人災としての原発事故、 社会システムの嘘と限界、何もできない自分、頼り切っている私たち…… 石垣りんの詩編そのままに、私たちは、「やす…

食に主体的に関わる…おいしい村の輪郭線

とりあえずメインコンテンツとして別blog「おいしい村…il buon paese」をえいこらしょっと、楽しみつつ書き込んでいるんだが、その輪郭のようなことが見えた気がした。 それは、どうも茫洋としてつかみ所がないような「おいしい村」という言葉について。 こ…

年老いたヨーロッパの哲学

ネグリ『とその彼方』の下巻、『的ポスト近代の政治哲学』から、気になる2編のうち「年老いたヨーロッパの哲学」という講演録の「ことば」を抜粋し、勝手に切り貼りしてつなげてみた。もわかりにくいと思っていた話が、ネグリの見るヨーロッパという塊の動…

地球生命は自滅するのか?

副題、ガイア仮説からメデア仮説へ。著者・ピーター・D・ウォード、っていう本を読んだ。BMのIさんからのいつもの依頼で。でもこれ書評にできるかしら、と渡す前に言いたいこと書いてみた。 まずナナメ読みして拒絶感があった。決定論的なのだ。地球を救…

帝国とその彼方…ネグリ本2冊

ネグリ講演集 <帝国>とその彼方・<帝国>的ポスト近代の政治哲学 を読んだ。 とても難しく、220ページほどの文庫上下巻2冊をツーキン電車の行き帰り何度も読み返しては1ヶ月もかかってしまった。結論は、素養の不足ゆえ(わからない用語多し、ヨーロッ…

食に主体的に関わる

ついついモノゴトを難しく考えてしまうクセはご勘弁。おいしい村と銘打ちかれこれ4年目?になるこのblog、更新もたいしてせずここまで来たけれど、ずっと頭ん中巡り結論出ないのは、「おいしい村っていったい何のこと言ってんのかちうコト。おいおい今さら……

ニコニコ通り

20日はシゴトのとちゅう。急ぎ足で青森の駅周辺を歩いた。弘前より大きな街区なのはわるがどうも肌寒い、のは天気のせいでもあるのだろうが、やっぱり青森駅は終着駅、青函連絡線とか、津軽海峡冬景色とかのイメージもつきまとう。いやそんなことはないヨ、…

あおもり犬

青森から帰ってきた。時間が少しだけできたので思い立って奈良美智を見に行く。 初めて眼前に見たあおもり犬…… それは大きく設えられた方形の窪みに縮こまっているようにみえた。 その大きすぎる頭蓋、のっぺり卵細胞のようにフラットな「こうべ」を持ち上げ…

オルタナティブはどこに行った?

ボクがこの世界にきた頃の有機農業は、オルタナティブといった風情も備えていて、取り上げるテーマも脱サラして有機農業はじめた若者たちの生き方なども多かったのだが、まあ、変わった。 振り返ると90年代前半から広く知られるようになったに伴い、間髪おか…

出発点再確認

ボクガblogなぞをはじめたのは2006年のころ。そのはじめのときの整理(★)が、実はいまでも生きている(ちなみにその頃のbloは当時のまま晒しっぱなしでトホホ)。 “おいしい村”という題名はもともと、僕が2002年のイタリアで出会った言葉“IL BUON PAESE…

がび〜んイリネグ

って意味わからんと思いますが、イリとネグ。 昔々その昔触発されたのが『脱学校』『脱病院』『生きる思想』『シャドウ』『ジェンダ』これがイリです。で最近やばいとグングンのめり込み始めてるのが『帝国』『マルチチュ』これがネグ。加えて高知の八さんち…

家族、料理、本、畑。巡る時間

3月3日の日記更新からなんと5ヶ月が経過した。シゴトの部署が変わったのがきっかり3月2日の月曜日からだったから、それが理由で僕もblog辞めるんかなーなどと思ったりしつつ、正直とても気が楽な5ヶ月だったように思う。それは日々の暮らしの肩肘張った…

豚という生き物

先週末、北海道で豚を放牧している中島さんという方の農場に行った。 で、写真を撮った。楽しかった〜 豚の目はかわいい、で、すごい。

森の農場

BM技術協会という生産者の団体で、農業をする若者に向けたセミナーが開催された。そこで向山茂徳さんという方(★)が、若い人たちに向けて話したこと。約1時間。ニワトリを飼い、森の農場を25年間かけてこつこつとデザインしてきた方。何度も聴いている話な…

翼よあれが巴里の灯だ

休みの日、前に録画していた映画『翼よ、あれが巴里の灯だ』を見た。よかったー。話の筋はとても単純。無名の飛行機乗りチャールズ・リンドバーグが、世界初の大西洋単独横断を志して成し遂げるまでの物語。時系列に淡々と。記録映画みたい。何がよかったの…

自由のこと周辺

最近小難しい本読み始めたのはそもそも神門善久氏の『日本の食と農』からだった。農地農政農協の問題を紐解いたこの本は、2つの意味で気になった本だった。ひとつは農地という法に規定された土地を所有する農家にとっての自由は何なのかということ。もうひ…

自由主義者

時々blogを読ませてもらっている池田信夫さんが書いた『ハイエク−知識社会の自由主義』を読んだ。本の中では妥当としているが、ハイエクを自由主義者と呼ぶのかどうか、難しいのでわからず。評価もなかなか難しく、とりあえずふ〜んなるほど、とマーカーで線…

境界の位置

23日から3日間は北海道にいた。1日目、札幌は予想に反して雨、なま暖かい風。道の脇の之は溶けていた。カメラ壊れる。というか写真撮ろうとしたら電源入らず。どういじったらいいかなど分かるはずもなく、空しく電源ボタンを押し続け、イライラ30分もサルの…

辺縁辺境

中心と周縁、山口昌男、マージナル、へりの; 辺境の; 限界の; ぎりぎりの; 取るに足らぬ; 欄外の.…などなどが引っかかる訳は何?う〜ん 第1点。農地のこと考えてた絡みで。 農地なるものが農地開放政策で一旦、国が召し上げて、農家に再分配されたと位置づ…

ポピュリズム

『戦後政治の崩壊』(山口二郎著・岩波新書)を読んだ。あまり集中できず、はてどんな感想かと問われても、う〜ん。本が悪いんじゃ決してなく、自分の頭ん中が散漫だったんだろう。う〜ン、なぜ読んだのかといえば、この本の前に読み終えた『日本の食と農』…

機械振興快感

正月の不摂生が祟りちょっと胃を傷めているようなので午前はイシャに。いつもお世話になっているK医師。女房とよく話すのだが、いい意味でヤブである。すぐクスリくれちゃうのだ。その功罪見極めれば市販のクスリ買うより割安。今日処方してくれた薬の内容聞…

90年代、00年代

自分に確認しておきたい。金融崩壊、世界の食糧問題などでいよいよ感じること。とうぜん、社会的には、環境保全型農業はこれからも支持すべきと思うが、今後、食について僕たちはどう考え、どう行動するのが良いか。時代の動きは的確というか、必要なときに…

なんのこともないが

寒〜い一日、シゴトで何があったわけでなく、ウチに帰って食べた晩ごはん。放っておいたら和食一筋のようなわが女房さまのつくってくれたごはんにホッとする。このまえ畑で採ったこかぶの煮付け、寒風にさらされてただけあり、外皮がスジばってぺっ!と出す…

困った困った

正月明けから再開したblog、やや元気なく始まったのは、やっぱり自分が“がっかり”しているからなのだろう。改めてその“がっかり”をテコに、いったい自分は何考えてるのか、ふらふらヨコ道にそれ易い自分を、ちょっと戒めつつ、少しは考えにホネを持たせたい…

畑は海である

ずいぶん昔、「稲穂は海」というような表現に出合ったことがあった。 たわむ稲穂が風になびいて、波の幾何学模様を描くそのさまに、ああなんて田んぼはすばらしいんだろうと、たしか30歳のころ、感動したこともあった。その記憶から、旅は野道を歩くのがいい…

これ以上は困る

以前読んだ水関係の本に、世界的に水資源が争奪戦の様相を呈している状況に対して「水はニーズか権利か」という命題が提起されていた。単なるニーズであれば商品として、その行く末は企業の手に委ねるべきだし、権利であれば国、国際社会の責務として擁護さ…

年頭の所感

何十万人もの人々を路頭に迷わせながらも、切った側の企業経営者の報酬は伸び、内部留保の総額は史上空前だそうだ。そんな非情が許される背景には、小泉政権時代の雇用に関する法改正があり、そのまた背景には、産業資本主義から金融資本主義への転換という…

本質を見抜く力

あまり面白い本ではなかったが、書評ということで。BM技術協会『AQUA』新年1月号掲載予定です…… 『本質を見抜く力』環境・食料・エネルギー 養老孟司 竹村公太郎 対談集だ。養老氏の前書きには「自分が生きてきた時代、様々なイデオロギーに翻弄され…

オバマそして上場

う〜ん、とうとう更新ブランク1カ月を突破だ。 そんな今日、オバマさんが大統領になった。僕のカイシャが上場をした。 人間原理と自然原理ではこの2つともが人間原理。 人が一旦手を入れてしまった森はずっと人が世話してあげなきゃいけないんだと、昔ニコ…

ビルのヒト植物

ビルのヒト植物。この前カメラに収めた日(http://d.hatena.ne.jp/buonpaese/20080918/1221825594)が9月19日。あれから10日。雨も降ったし、先週は末ごろからめっきり涼しくなって、今日月曜の朝はさらに冷え込んだ。と、気になって見に行くとやっぱり。 …