ゆたかや

buonpaese2007-05-18

 ここも前に入った店。タクシーの運転手さんに、おいしいお店知ってますかと聞いて入った覚えがある。俺たちいつもここで食べてるけどねぇ、とこのテはご存知セオリーで、アタリが多いというが、ゆたかやさんもアタリだった。で今回も入った。
 表通りからちょと離れたなんの変哲もない店。飾り気なし。僕の性格かそんな店が好き。注文は“ざるそば”。この店の雰囲気は、民宿? それっぽくしようとしているのだけど、造りが木造モルタルでムリが出る、囲炉裏ふうの個室を仕立てるのになぜかテレビを置いてしまう。うまい蕎麦だしてるんだけど、箸がチープ……。さっき入った“そばの実”さんとはだいぶ違ってしまうのだ。でもうまい。付け合せのタクアンなど、タクアンを鰹節のだし汁で煮含めた、ほっこりした逸品だった。これ地元の普段使いの料理と思うが、ゆたかやさんらしくていい。

 戸隠の蕎麦は、盛り方も特徴。一口分の量ずつ蕎麦を盛るのだ。この指定された一口分をしっかりはずさぬよう箸で取り、つゆにつけていただく。はずすと、ざるに残った形かカッコ悪い(と思う)。きちっと掴めると、嬉しい。ちょうどいい量。肝心の蕎麦も、はごたえ良くしゃっきりツルっとしていてよかった。
 大衆戸隠蕎麦、ゆたかや。食べる他は特に用もないのでさっさと食べて、蕎麦湯をいただき、ごちそうさんと暖簾をくぐり外に出る。このリズム感もよい。ごちそうさまでした。