山下勲さん

buonpaese2007-06-17

 しごとで再びさみずへ。どこかというと、長野県上水内郡飯綱町。長野県の北にあって、町村合併の前は三水村といわれていた場所だ。長野駅から新潟に向け北進するJR線で30分ほど。牟礼という駅から東に広がる標高500mほど。黒姫、妙高、斑尾、戸隠の4つの山の眺めが美しいりんごの里だ。ここにアップルファームさみずというりんご生産者の団体がある。前にも紹介したが、ここの代表Yさん、実名を山下勲さんという(本人にOKもらった)。ハチマキがトレードマークで、安全でおいしいりんごを作る生産者20数名を引っ張っている。カメラを向けると必ず破顔の笑顔でそれがたまらなくいいのだが、農作業のとき、厳しい打ち合わせをしているときの山下さんは大工の棟梁よろしくみごとな采配を振るうすばらしきリーダーの表情だ。いつかそんな山下さんの表情を撮ってみたいと思っていた。
 夕日を受けて腕組みする山下さんはまさに坂本龍馬。と、この写真を撮ったあと見せたらもどかしく笑った。それは(かっこいいとか関係ねえんだよなぁ)という迷惑そうな笑いでもあった。
 この写真もそうだが、僕は今回、山下さんという人をもっと知りたかった。しかしバタバタ忙しくほとんど話も聞けなかった。僕のひとまわり上のネズミ年mさみず生まれで、パートナーの和子さんは5つ年下だそうだ。前訪れたとき和子さんから「昔から有名だった」と。そんな勲さんがなぜ有名だったのかなと話を振っても「中学の頃から家を継ぐつもりだったもんから、学校の先生も内申書で苦労させずに済んだんだし、ラクな生徒だったヨ」と意味不明のお返事で、う〜んやはりよくわからず。まあ、ワルガキだったのかなぁ。

  この日は新築引越しやっと終わったよ、のタイミングで、和子さんの煎れるお茶を頂いた。いつもながらのおいしい、おばあちゃんのお漬物。藁葺きのお屋敷の客間に心癒される初夏の風がさらっとそよぎ入る。その光の美しさ。
 帰りにたくさんのりんごをいただいて、新幹線あさまの中で頬張った。この季節、表面は色も褪せ少し傷んんでいるものの、甘くひんやりとおいしかった。