グレングールド

buonpaese2008-02-01

 耳の中でクラシックがはやってる。
 ほこりかぶったCDケースからグールドの Goldberg variations が出てきて聴いた。またまたよい。単調で小刻みなリズムの組み合わせに、グールドが独特の抑揚を重ね重ねて、なぜかニューヨークの現代建築のダイニングで目をつぶって寛いでいるような、冷えきった部屋が少しずつ暖かさを取り戻していくような感覚。彼はどんな部屋でこれを弾いているのだろうか。耳を凝らすと、自分が奏でるメロディにあわせて、ハミングしているのが聞こえる。不思議なピアノの部屋、静謐な空間。そう感じ始めると、禁欲的と思えたバッハの曲の流れが、生き生きと弾んで聞こえてくる。奏でるグールドがバッハそのものを理解しつくして再現しているように聞こえてくる。
……う〜んボキャブラリ欲しい。
月は終盤に向かって細く、空気は冷たい。
満員の夜のオダキューで目をつぶって聴く。


あるばむはこれ↓

Goldberg Variations

Goldberg Variations