地球主義…グローバリズムと多様性

 グローバリズムと多様性について、ここ数ヶ月複数の方の文章での指摘が同じだったので整理の意味で残しておきたい。
 グローバリズムという言葉の意味は、Wikipediaによると…

グローバリズムGlobalism)とは、グローブは英語で球、すなわち地球を意味する語であり、地球主義とも呼ばれるもので、地球を1つの共同体と考える立場から共生を主張する思想。または多国籍企業が国境を超えて世界的規模で経済活動を行うこと、全地球的に市場原理主義を押し広げることをいい、近年ではこの意味で用いられる場合が多い。

…とのことのようで、特に「全地球的な市場原理主義」の意味合いで語られるグローバリズムは、マクドナルドに象徴されるような画一的な商品やサービス、規格や基準、考え方を指すと思われがちだ。こう捉えてしまうと、これは多様性を認める立場とは全く違う立場であるように思えてしまう。反グローバリズムなどと呼ぶときは、アメリカ流の市場原理主義を世界に拡大しようとする動きに対抗するなど、その覇権へのアンチの意味だったりする。国連、WTO、オリンピックでもいい、世界共通の土俵で、一方的に自己の主張を押し通そうとする動きに対しても同様の反グローバリズムの声が聞かれる。
 しかし本来は、地球を1つの共同体と考える立場から共生を主張する思想であり、共同体として共生していくために必要な共通のものさしを持つための、何らかのアプローチなのだということを覚えておきたい。言語や宗教や地域ごとの歴史や伝統、文化の違いを乗り越え共生するため、すなわち様々な違い、多様なあり方を認め合うために、どのような共通のものさしを生み出せるか、がグローバリズムなのだ。
 昨今使われているグローバリズムより、語感としては地球主義のほうが伝わりやすいとも思う。